37日目(2014年10月8日)
Portmarin→Palas de Rei(25キロ歩行)
今日は、終日、雨。いままでも雨はあったが、丸一日雨なのは始めて。
カミーノ二日目のダナちゃんは筋肉痛になり、しかも、雨でまともに前を向けない。本人は、辛いのもまた楽しいというが、ちと申し訳なく思った。
一方、私は雨でも歩くのが楽しくて、楽しくて、仕方なかった。「これこれ、セニョリータ。カミーノは、人との競争じゃないんだよ」と他のペリグリーノにたしなめれらるほど、早足だった。いや、実際には走っていたか、スキップしていたかも。
ガリシア地域は、山があり、海が近いと日本と同じ気候になるのか、松やくぬぎなど日本でもお馴染みの樹木が苔やシダとともに自生している。雨も多い。
途中、爽やかな芳香がわーっと薫ったかと思ったら、ユーカリの苗木の林に突入していた。スペインでは秋に入り、紅葉の時期に入ったのに紫陽花も咲いている。

明日は晴れて欲しいなぁ。

さて、カミーノでは朝ごはんは食べずにカフェソロ(エスプレッソ)に砂糖をタップリ入れたもの、それだけ、でおしまいだった。
ああ!お腹が空いて死にそうだ!
という状態になるまではは基本的に食べない。なにかを食べる(特にパン)と消化にエネルギーが使われて、非常に疲れて眠くなるから。でも、この状態でも食べるのはアメやアミノバイタル程度。飲みものは水。ビールは疲れるので飲まない。
最後のひと踏ん張りが必要な時は、砂糖をたっぷりいれたカフェソロかもともとたっぷり糖分が含まれているコーラをグっと飲む。そうすると砂糖が一気に体をめぐり、エネルギーが手足に流れるのが、ワカル!・・・ホントーにワカルのだ。

ランチをドカーンと食べる時は、ディナーはつまみ程度。ランチをほとんど食べない時はディナーはドカンと。つまり一日一食なのだ。

毎日20キロを10キロの荷物を背負って歩くのに「1日1食」で充分なのだ。テクテクと長距離を歩く程度では、エネルギーはほとんど使っていないことがわかった。
飲み過ぎたり、食べ過ぎたりすると、体のバランスが悪くのがテキメンにわかる。だから、効率よくエネルギーを摂取して、一歩一歩、前に進む。
そんな計画性をもった行動をすれば、数時間後にはゴールしちゃうのだ。で、ご褒美にビール!!
こんな達成感タップリな毎日はいままで経験したことはなかった。
仕事をしても、よほどのことがないと「やったぜー!いえーい」ガッツポーズ!なんてすることはほとんないし、この年齢になると誰も「よくやった!」とは褒めてくれない。
日常生活で達成感を得られることは稀有なことなのだ。
が、しかし、ここには、たっぷり達成感を味わえる。
スペインに出かける時に、元上司からも「ハマるなよ!」と注意されたけど、また、来てしまうような気がしてたまらない。その時は、一人じゃなくて、また誰かと来たい。などと、次の巡礼計画を考えるようになりました。だって、あと3日でゴールですから。
明日も終日雨の予報。
筋肉痛で早く歩けないダナちゃんは私よりも一時間早く出発すると言ってます。少しでも晴れて太陽や青空が見えますように。