33日目(2014年10月4日)
Fonferia→Samos(20キロ歩行)
昨日も今日も同じ20キロなのに昨日は八時間、今日は下り坂なので四時間ちょっとでゴール。
今日はアミーゴ(友人)もおらずボッチカミーノ(一人で歩く)。独りだと充分に景色を堪能できるのだが、前後にまで誰もいないと不安になる。おまけに携帯電話のプリペイドの有効期限が切れてしまい、iPhoneはwifi限定の通信機になった。
巡礼は一人で歩く人も多い。
実は今でも、「一人でいることは恥ずかしいこと」という感覚がある。
一人でいる = 友人がいない = 恥ずかしいこと
私は、幼い時から一人遊びが好きだった。幼稚園では一人で飛行機のパイロット遊びをしたり、トランポリンをしていた。単に一人で遊びたかったから。
にもかかわらず、それをみていた幼稚園の先生は親との連絡帳に「ともみちゃんはいつも一人で遊んでいて”かわいそう”です」と書いたのだ。それを読んだ母は私に向かって「友達と仲良くしないとだめ。一緒に遊びなさい。」と言ったのだった。大人ってわかっちゃないなぁーーと子供心に思い、加えて、独りでいることは、よくないことと思うようになった。
今でも少し、そんな気持ちはあるが・・・スペインでは全然平気!
だれも気にしない!私も気にしない!
ガリシア市域に入ってからは樹木の種類は増え、クヌギ、胡桃、栗、リンゴなどの樹が生い茂り、とても楽しげな音を立ててくれる。
ドングリはコーン、
胡桃はカッコーン、
栗はカサッ←イガのまま落ちる
リンゴは熟れ過ぎて下に落ちて潰れ、甘酸っぱい香りを放ってる。サクサク歩き、サモスと言う小さい街に到着。
ドミトリーを探してウロウロしてたら、店から〝あやちゃん〝が飛びだしてきた。
あやちゃんとは歩くペースも行程も違い、お互い、どこにいつ着くか知らないのに、突然遭遇する。二人とも泊まる宿が違うので、まずは、それぞれ洗濯して、ランチで合流し、ミサへ。
ミサの後は、カナダ人のおじさん(大学教授)と川沿いを歩きながら歴史を教えてもらったり、スイスから二ヶ月かけて歩いてここまできたドイツ人のおじさんにスイスからの写真を見せてもらったりと、一人で思考を巡らせたり、友人とおしゃべりしたり、知らない人と仲良くなったりと、よくあるカミーノな1日でした。
一人でも楽しい。
皆といても楽しい。
一人はかわいそうじゃない。
寂しかったら、声をかければいいだけ。そうしないのは、独りでいたいから。
ゴールまで後132キロ。
ゴールしたいような、ゴールしたくないような。
いよいよ最終章が近づいてきた。