9日目(2014年9月9日)
Nájera→Sto. Domingo de la Calzada(21キロ歩行)
ただいま、五時半。
お月さまがコウコウと輝く中を出発します。
…なんとも、ご苦労なことでと苦笑される方も多いと思いますし、東京にいる私なら、そう思うでしょう。
でも、今、私は、自分の中に生じてる大きなワクワク感でいっぱいです。その気持ちを説明できる能力がないのが残念でなりませんが、そんなことをまずは言いたくて。
では、行ってまいりまーす。
前々職の上司の一人が「ハマるなよ」と忠告してくれたのにハマりそうな自分が怖い。カミーノ(サンチャゴ巡礼の道のこと)はスペイン国の上部を“東西“に横断している。ほぼ常に“Go west!“
お察しの通り、朝の私の頭の中には、pet shop boys の Go westが流れています!明け方に出発、私は一人ぽっちりで白い道をテクテク歩いてる。その前方を“月“が青白い光で照らしてくれる。そして、月が沈む前に今度は後方から“太陽“が濃いピンクの光で照らしてくれる。
ううむ・・
私に詩人のココロがあればもっとうまく表現できすが・・。たしか、黛まどかさんもサンチャゴ巡礼をしたので、きっとこんな情景を詩的に表示してくれてるハズでしょう。
まぁ、そんなステキ時間は二時間くらいなんですけどね。でも、今日は20キロしか歩かない。そして、今日は野戦病院ではなく、
パラドールへ!
いえーい!
野戦病院にもすっかり慣れてしまいましたが、高級ホテルもたまにはいいもんです。
ただ、洗濯物が干せないのが大変困る。
だって、私の部屋は、不幸なことにカテドラルの真ん前!玄関のすぐ上なんですもの。笑。旗の後ろが私の部屋。この手すりにパンツとかさすがに干せない。
しかし、こ明日からしばらくの間は野戦病院が続きます。そんな訳で広ーいベットで羽を伸ばして来たるべき戦闘状態に備えておきます。
さて、昨日、書けなかった昨夜のディナーの話を少し。
昨日は30キロを七時間で歩いたので疲れきってヨロヨロとレストランへ行きました。軽く食べて、さっと帰るつもりで。
店の入り口に立っていたら、ペリグリーノのおじちゃんが来た。
ペリグリーノ?
と声をかけて話をしたら、カマレロ(ウェイター)に同じ席に案内されてしまった。その後に入ってきた二人のペリグリーノも隣同士に。
そんな訳でブラジリアン二人、イタリアン一人、日本人一人でポルトガル語、スペイン語、英語での会話が始まった。
一番盛り上がったのは、ドイツ人の悪口!
ドイツ人の知り合いがいる方には申し訳ないです!>_<
でも、実は私もこの巡礼でドイツ人の多くに違和感を持っていて、日本が嫌われてるのかと思ってました。が、どうも、各国の印象は共通であることが発覚。
ともあれ、巡礼するドイツ人は多い。
この先、いつかドイツ人と一緒の食事が出来る日がきますように。